社会福祉HERO’S TOKYO 2021
プレゼンテーターインタビュー⑥
編集部ニュース
2022.03.11
社会福祉HERO’S TOKYO 2021の開催まであとわずか。
そこで全国の応募者の中から選抜されたプレゼンテーター6人に、当日への意気込みを語っていただきました。
今回は都築 健介さんです。
(聞き手:ひとりひとりが社会福祉HERO’S 編集長 山田 英治)
「能動的 音楽療法」の取り組みを全国に伝えたい!
都築 健介さん(埼玉県・社会福祉法人 ハッピーネット 介護福祉士)
山田編集長(以下、編集長):まずは、自己紹介からお願いします!
都築さん:介護福祉士の都築健介、35歳です。特別養護老人ホームで高齢者の介護に携わっています。
編集長:今回、社会福祉HERO’S TOKYO2021へのエントリーを決めた想いを聞かせてください。
都築さん:ヒーローズというイベントがあることを上司から聞き、施設で行っている音楽療法について、広くPRしたいと思い応募いたしました。
メロディに合わせて自ら楽器を演奏
編集長:都築さんたちが実施されている音楽療法とはどういうものですか?
都築さん:一般的に高齢者施設で行われている音楽療法は、職員や専門スタッフが演奏して、それを利用者の方に聴いてもらい楽しんでもらうという形が多いんですが、私たちが実践しているのは、「能動的音楽療法」というもので、高齢者自らが演奏に参加する音楽療法です。
編集長:そもそも、音楽療法にはどんな効果があるのでしょうか?
都築さん:普段、落ち着きなく過ごしている様子の方でも、音楽を聴くと落ち着く効果がありますし、脳を活性化させるというデータもあります。私たちとしては、この音楽療法によって、ご利用者にレクリエーションを提供すると同時に、認知症の予防や改善にもつなげたいという思いもあります。
編集長:都築さんはとくに「能動的な」音楽療法に取り組まれているそうですが、どんなきっかけで始めた取組ですか?
都築さん:約2年前から新型コロナウイルス感染症が広まってしまい、今までやっていた施設内のレリエレーションができなくなりました。コロナ禍でも、ご利用者の楽しみをどうにか増やせないかと思っていた時に、「うちの施設でも音楽療法をやってみよう」という話になったんです。そこで、子どもの頃からピアノをやっていた私に声がかかりました。よし、せっかくやるなら、認知機能にも効果がある「能動的音楽療法」をやろうと思い、同じ施設で働いている、音楽療法士の資格をもつメンバーと一緒に「楽器はどうするか」、「プログラム内容はどうするか」などを検討してきました。
参加されるご利用者の身体機能にあわせて選んだり、時には分解して使いやすいように工夫したりして、ご利用者にあわせたドラムセットを使った音楽療法を実践しています。
編集長:この実践をするなかで、ご利用者さんたちにどんな変化がありましたか?
都築さん:認知症のご利用者には、普段から大声を出してしまったり、落ち着きがなかったりする方や、表情が険しく、お声かけも嫌がることが多い方もいました。でも、音楽療法に参加することで、普段から声を出して笑うようになったり、表情も穏やかになったりといった変化が見られました。実際にやってみて、これはすごい!利用者の楽しみや元気にもつながる、そして認知機能にもいい!と、能動的音楽療法の力を痛切に感じています。
能動的音楽療法のすばらしさと可能性を伝えたい
編集長:社会福祉HERO’S TOKYO2021の本番では、このプロジェクトの特にどのあたりを伝えたいと考えていますか?
都築さん:この「能動的 音楽療法」は、認知症が進んだ高齢者の方でもできます。そして、ご利用者同士、また職員も含めて施設としての一体感にもつながりますし、職員たちのやる気にもつながっています。コロナ禍でも、私たち福祉職員のアイデアや工夫次第で、ケアの質やご利用者の生活が広がる可能性は無限にあります。そのひとつとして、私たちが行っている音楽療法の取組を、全国にアピールしたいなと思います。
編集長:今後の進展がとても楽しみですね。今日は貴重なお話をありがとうございました。
都築さんがプレゼンをする
社会福祉HERO’S TOKYO 2021は、2022年3月15日13時より
YouTubeにて生配信! 当日の生配信はこちらから!
※リマインダー設定もできます。どうぞお見逃しなく!