社会福祉HERO’S TOKYO2021
プレゼンテーターインタビュー③
編集部ニュース
2022.03.08
社会福祉HERO’S TOKYO 2021の開催まであとわずか。
そこで全国の応募者のなかから選抜されたプレゼンテーター6人に、当日への意気込みを語っていただきました。
今回は障がい者就労支援員の樋川真由佳さんです。
(聞き手:ひとりひとりが社会福祉HERO’S 編集長 山田 英治)
キッチンカーで地域とつながる就労支援
樋川 真由佳さん(山梨県・社会福祉法人 和告福祉会 障がい者就労支援員)
山田編集長(以下、編集長):まずは自己紹介をお願いします。
樋川さん:樋川真由佳と申します。障がい者の就労支援をしています。私の所属する法人では、カフェレストランを運営していて、そこで、精神障がいや知的障がいがある方が働いています。そのサポートをするのが私の仕事です。
コロナ禍で閉鎖されたカフェレストラン
クラウドファンディングで460万円を調達しキッチンカーを購入!
編集長:現在はどのような取組をされていますか?
樋川さん:コロナ禍で、多くの方が出入りするカフェレストランの継続が難しくなってしまいました。これまで生き生きと働いていた方たちの働く場所がなくなるのは困ると思って、コロナ禍でも、これまでの経験を活かして働ける「キッチンカーによる移動販売」を導入することにしました。まずは、キッチンカーを購入する資金を集めるために、クラウドファンディングを実施して、160人から462万5000円の寄附をいただきました。その資金でキッチンカーを購入。障がいがある方たちと一緒にタコドッグやコーヒーを提供するキッチンカーをオープンさせました。
スタッフである障がいがある方とお客さんとの触れあいもありますし、ちょっとした話のきっかけで盛り上がったりすることもあります。この活動が、普段は障がいがある方と接点がない地域住民や企業の方とつながるきっかけにもなっており、障がい者への理解が深まるとともに、人と人とがつながる意義を感じています。
ステップアップしていく姿を見ると
この仕事をやっていてよかったと思える
編集長:キッチンカーの取組のなかで、印象に残ったエピソードはありますか?
樋川さん:20代の精神障がいのある女性で、最初に会った時は全然話をしないし、目も合わせてくれない方がいました。それでも、頑張って週5日、通ってくれていたんです。毎日決められた時間に来て、その日の作業をこなし、できないことがあっても一生懸命に取り組んで、注意されたことはしっかりメモをとって「次からはそういう失敗をしない」と前向きでした。
その方は、「将来はパソコン系の仕事につきたい」という希望をもっている方だったので、ちょっとしたデータ入力など、パソコンを使う仕事にもチャレンジしていました。いまは、さらにステップアップした別の施設に通っているのですが、ときどきこちらにも顔を見せてくれます。
人が違うかのように明るくなって、よくしゃべるようになり、いい意味ですごく変わりました。その姿を見て、この仕事をやっていてよかったなとすごく思いました。
キッチンカーで地域をめぐり、偏見をなくしたい
編集長:社会福祉HERO’S TOKYO 2021の本番では、どんなことを伝えたいですか?
樋川さん:障がいがある方への偏見をなくしたい、ということがありますね。私もこの仕事につく前までは、障がいがある人に対して、「どう接したらいいのだろう」とか、「こういうことって聞いていいのかな」と戸惑うところがありました。そういうふうに思っている人も多いのではないかと思います。でも、障がいがあるからといって特別なことはない、みんな大切な存在なんだよ、というところを伝えたいです。
また、私もこの仕事をするまで、「就労支援」という言葉を知らなかったのですが、障がいがある方が個性を活かして就労するための準備や訓練をする場があるんだということを、もっと多くの方に知って応援してほしいです。いまやっているキッチンカーも、山梨でこういうご飯屋さんがあることを知っていただき、もっと地域の方とのつながりが増えればいいなと思います。
編集長:社会福祉HERO’S TOKYO 2021、本番への意気込みを聞かせてください。
樋川さん:ファイナリストに残していただいたので、次にめざすところはベストヒーロー賞!!
たくさんの方の心に響くプレゼンをしたいです!福祉の仕事の面白さをお伝えできればいいなと思います。
編集長:楽しみにしています。本日はありがとうございました。
樋川さんがプレゼンをする
社会福祉HERO’S TOKYO 2021は、2022年3月15日13時より
YouTubeにて生配信! 当日の生配信はこちらから!
※リマインダー設定もできます。どうぞお見逃しなく!