社会福祉HERO’S

社会福祉HERO’S TOKYO 2020 プレゼンテーター インタビュー①

編集部ニュース

2021.04.23

社会福祉HERO’S TOKYO 2020の開催まであとわずか。そこで当日登壇する、全国7つのブロックから選ばれたプレゼンテーターに当日への意気込みを語っていただきました。

今回は九州ブロック代表、生活支援員の上馬場 鉄也さんです!
(聞き手:ひとりひとりが社会福祉HERO’S 編集長 山田 英治)

 

障がい者×アートで新しい福祉を提案する。
【九州ブロック代表】上馬場 鉄也(かみばば てつや)さん

 

未来の福祉はどうなる?

その問いの答えをヒーローは探り続ける。

 

山田編集長(以下、編集長):まずは上馬場さんの自己紹介からお願いします!

上馬場:上馬場 鉄也、32歳です。社会福祉法人光陽福祉会で、サービス管理責任者を務めておりますが、介護福祉士の資格をもっており、生活支援員として実務に携わっています。いまはアート・音楽活動から制作活動にまで幅を広げ、未来の福祉の形を追求する活動を進めています。

「伝える力」の研修を経て

いざ、全国に「伝える」ステージへ。

 

編集長:「社会福祉HERO’S TOKYO 2020」のブロック代表に選ばれたいまの心境についてお聞かせください。

上馬場:事業所で「伝える力」を鍛えるための研修があり、その場で初めてプレゼンテーションに臨みました。その一環でイベントに参加したら、あれよあれよという間にブロック代表へ。正直私がいちばん驚いています(笑)。そのプレゼンテーションのなかでは社会福祉法人光陽福祉会での取り組みについて話しました。その時と同じように、今回のプレゼンを通して私たちが実施している障がい者×アートのプロジェクトが全国に広がれば嬉しいですね。

めざすのは、新しい福祉

辿り着いたのは障がい者の個性×ートだった。

 

編集長:現在のお仕事の内容について具体的に教えてください。

上馬場:現在、私たちは、障がい者の方たち一人ひとりの個性を活かしたアート活動を行っています。例えば、一日中、円を描くことに集中されている方がいらっしゃるんですが、その方が描く円がカラフルで素敵で、私たちはその絵を生地にして、雑貨やファッションアイテムを制作して販売しています。商品制作も、縫うことが得意なご利用者が担当しています。そのようなご利用者のみなさんの「個性」をアート作品にする活動をしています。いまでは、それを制作するだけでなく、イベントを実施して、そこで発表したり、インターネットで販売したりしています。

編集長:そもそもどのようなきっかけで、アートを取り入れようと?

上馬場:私たちの事業所は知的障がい者の方が多く在籍しています。昔は日中黙々と作業を行っていたんですが、次第にこの方針に対して疑問をもつようになりました。果たして、みんなで同じ作業を淡々と進めることがご利用者の成長に繋がるのだろうか。そして、喜びに繋がるのだろうかと。きっと、一人で集中した方が成長できる場面もあるでしょうし、みんなで挑戦するから意義のある作業もあります。そう考えはじめると、プログラムの内容も「これで本当に楽しいのか?」と客観的に見直す必要があると気づいたんです。そして辿り着いたのが、アート活動です。一人ひとりの個性を活かして自分のペースで取り組めるプログラムとして実施しています。

編集長:なるほど、いろいろと模索された結果だったんですね。

まずはアートから挑戦!

「できる」からはじめる社会参画。

 

編集長:社会福祉HERO’S TOKYO 2020の本番では、どんなことを伝えたいですか?

上馬場:最近、障がい者の社会参加が進められ、雇用も進んでいます。しかし、障がい者の「できない」部分が先行してしまい、なかなか社会に出る機会が少ない方もまだたくさんいらっしゃいます。それが課題の一つだと思っています。果たして、仕事だけが社会参加なのでしょうか。私は、アートなどのエンターテインメントを提供し、発信することも社会参加だと考えます。そう捉えれば自然と「できる」部分に目がいくように変わるのではないかと思っています。そんなアートによる社会参加の可能性を伝えたいです。

編集長:確かに、仕事だけが社会参加ではないですものね。今後の展開がたのしみですね。

上馬場:ただ、この活動を続けるためには、一つの壁を取っ払わないといけないと考えています。これまでの福祉における取組を続けながら、一人ひとりに合ったアートのようなプログラムを取り入れると、ご利用者のスケジュールがパンクしてしまいます。言葉を選ばずにいえば、これまでの福祉の「無駄」を省く必要があるんです。一人で進めた方がスムーズに進むプログラムをみんなで一斉に取り組んでいる点など、それぞれの個性を踏まえつつもっと改善できる部分があると思うんです。その結果、アート活動のほかにもさまざまなプログラムができるはずです。そしてその先に新しい福祉の形がある。当日は福祉の未来について話せるといいなと思っています。

編集長:それはとても楽しみですね。本日は、貴重なお話をありがとうございました。

九州ブロック代表の上馬場さんがプレゼンをする

社会福祉HERO’S TOKYO 2020は、2021年5月19日YouTubeにて生配信!

当日の生配信はこちらから!※リマインダー設定もできます。

 

 

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