「兄ちゃん、見て!お尻びりびり!」福祉現場 日々の名言より
社会福祉な「まいにち」
愛知県 執筆者 もりわーわ 2019.03.29
通り過ぎる職員に男女お構いなくこのような声をかけられる洋子さん。私たちの施設は重度の障害のある方が入所される施設です。そのなかで洋子さんの障害支援区分は6。療育手帳も有しており、私たちの施設のなかでも比較的重度の障害がある方です。また洋子さんは気まぐれで、なかなか心を開いてくれないのですが、こんな洋子さんの突拍子もない言葉に職員は笑顔になったり癒されたりしているのです。
「お尻びりびり」といった声掛けに「ほんと?」と聞き返すと「みてみー」とおっしゃいます。もちろん職員のズボンが破れていることはまずなく(たまには当たっていることも?!)お尻を隠してみたり、「破れてませんよ」と返答する職員を見て、笑顔の時もあれば、知らん顔していることもある洋子さん。
障害者支援施設入所者 佐橋洋子さん
そんな洋子さんですが残念ながらおちゃめなだけではありません。心を許す職員は数少なく自己防衛力が強い洋子さん。普段はあまり人に近づいてほしくないのか、介助のためお手伝いしようとする職員をひっかこうとしたり、つばを飛ばそうとします。数多くいる利用者さんのなかでも、洋子さんの介助はひときわコツや、タイミングを要します。あまのじゃくなことも多く、車いすに座っている時、「おりたい」と言われるので、おろそうとお手伝いすると「おりない」といわれ、おろすのをやめると「おりたいー」と・・・。こんな時職員もどのようにお手伝いすればいいのか困ってしまいます。こんなことが日常茶飯事です。ですが洋子さんの攻撃やあまのじゃくな性格とうまく付き合っていくなかで、職員の介護スキルも自然とアップしていくことも(笑)。そしてあまのじゃくな洋子さんの穏やかな顔で眠られている姿や、ちょっと得意げな顔をされたとき職員のハートはわしづかみ♡。写真のように笑顔を見ることができた日には、周りの職員に大事件として報告するほど。人間だれしもギャップには弱いもの。職員もこうした洋子さんのギャップにひかれ、ファンになっていってしまうのです。
洋子さんからかかる「兄ちゃん、見て!お尻びりびり!」の声を洋子さんからのあまのじゃくな挨拶だと思い、今日も声がかかるのを楽しみにしている私たちです。
もりわーわ
愛知県社会福祉法人ひまわり福祉会 杜の家
生活支援次長 看護師
看護師として8年間大学病院で勤務後、縁あってひまわり福祉会で仕事をさせてもらっています。
看護・介護両方を経験し、介護の奥深さ、面白さを実感しています。もっと自信をもって介護が素晴らしい仕事なんだということを、いろいろな人に知ってもらい、感じてもらいたいと思ってます。
反抗期真っ只中の息子3人と日々戦いながら、利用者さんに癒してもらっている毎日です。
ひまわり福祉会はワークライフバランスを大切にし、また地域に根付く法人をめざし、よりどころサポート事業に力をいれています。笑顔あふれる福祉会です。一度ぜひのぞきに来てください。
看護師として8年間大学病院で勤務後、縁あってひまわり福祉会で仕事をさせてもらっています。
看護・介護両方を経験し、介護の奥深さ、面白さを実感しています。もっと自信をもって介護が素晴らしい仕事なんだということを、いろいろな人に知ってもらい、感じてもらいたいと思ってます。
反抗期真っ只中の息子3人と日々戦いながら、利用者さんに癒してもらっている毎日です。
ひまわり福祉会はワークライフバランスを大切にし、また地域に根付く法人をめざし、よりどころサポート事業に力をいれています。笑顔あふれる福祉会です。一度ぜひのぞきに来てください。