社会福祉HERO’S

【社会福祉HERO’S TOKYO 2022】プレゼンテーター6名を紹介!

編集部ニュース

2023.02.08

~社会福祉HERO’S TOKYO 2022 プレゼンテータ―6名の紹介~

 2023年2月28日(火)に開催するイベント「社会福祉HERO’S TOKYO 2022」。

 通算5回目となる今回は、過去最多となる応募者68名の中から各選考をくぐり抜けた福祉現場のヒーロー6名が「日々挑戦する実践」や「熱き思い」をプレゼンします!

 本ページでは、イベントより一足先に6名をご紹介します!(順不同で紹介)

 

★「社会福祉HERO’S TOKYO 2022」開催情報の詳細はこちらから(※クリックするとリンク先にとびます)

 

①社会福祉法人福住山ゆりの里 稲葉 夏輝(いなば なつき)氏

 高齢者福祉分野/特別養護老人ホーム/相談員/兵庫県

職員みんなが発信者!介護の魅力を伝えご利用者の夢を叶えるヒーロー」

 SNSのフォロワー数が業界随一を誇る、社会福祉法人福住山ゆりの里が運営する特別養護老人ホーム「やまゆりの里」。稲葉さんは、2017年からSNS担当として、“施設の日常生活”を発信し多くのファンを獲得しています。

 ※2023年1月現在のフォロワー数は、TikTok(ティックトック)が約1.5万フォロワー、Instagram(インスタグラム)が約2万フォロワー。

 SNSの活用にあたり、稲葉さんや施設の職員の根幹にあるのは、「利用者の願いを叶え、笑顔になっていただきたい」という思いです。自宅と変わらない日常(料理や畑作業)、尊厳を守った排泄(おむつ使用率ゼロ)、心も身体も元気になる入浴(全員個浴)や、夢を叶える活動(旧友との再会)などを実践しています。

 「利用者の夢を叶える介護」をテーマに、様々な取組をとおして利用者の笑顔を徐々に増やしています。職員による夢を叶えるストーリーと利用者の自然な笑顔をSNSで発信することで、多くの方々の共感や感動を呼び、フォロワーが急増しました。

 知名度のアップに加え、採用面でも反響が生まれています。SNSを見たことがきっかけで、青森、東京、福岡など全国各地からの就職希望があり、約4年間で15人の採用が実現しました。

 「介護はクリエイティブで、笑顔を増やせる仕事。きつい、汚いなど大変そうな業界のイメージを、TikTokとInstagramを使って一新させ、介護の仕事を“なりたい職業ナンバーワン”にする」。この思いこそが、稲葉さんを動かす原動力になっています。

 

②社会福祉法人川崎聖風福祉会 萩野 美鈴(はぎの みすず)氏

 障害福祉分野/障害者支援施設/生活支援員/神奈川県

 「宿泊型自立訓練施設で精神障がい者によりそい支援の魅力を発信するヒーロー」

 萩野さんは、社会福祉法人川崎聖風福祉会が運営する「桜の風もみの木」に勤務し、主に精神障がい者をの自立訓練支援に携わっています。

 萩野の挑戦は、「障がい者一人ひとりにとことん向き合い、今後の生活や人生を一緒に模索していくこと」。そしてその活動を通じて、精神障がい者の支援が魅力的な仕事であると伝えていきたいと言います。

 自立訓練と言うと、料理、洗濯、掃除や金銭管理などの一般的な生活スキルの習得を行いますが、この支援の本質は「その人がその人らしく幸せに生きるにはどうしたらいいかを、一緒に考え見つけていくこと」だと、萩野さんは考えています。

 例えば「食事」一つとっても、個々に合わせた支援を行います。料理が得意で自分で用意する人もいれば、症状により疲れやすいため配食弁当を注文したり、カップ麺ばかり食べてしまう人は一緒にスーパーに行って栄養バランスを考えたり、長期入院により電子レンジの使い方が分からない人には使用できるように一緒に練習するなど。

 「10人いれば 10 通りの過去・目標・課題、さらには強みがあります。自分の思い込みを捨て、10人それぞれに向き合ったサポートこそが重要」と考えています。

 また、萩野さんは「精神障がい者の支援という仕事は、まさに多くの人の人生に関わることで、自分自身も成長できます。」「自分は福祉系学科の大学出身ですが、学友の大半が福祉の道に進みませんでした。今の仕事を魅力的に感じているがゆえに残念に思っています。」と語っており、一緒に働く仲間を増やすために、今回のHERO’Sに応募したと目標を口にしました。

 

③社会福祉法人博愛会 三重野 孟(みえの たけし)氏

 障害福祉分野/就労支援事業所/生活支援員リーダー/大分県

 「旅行会社での経験を活かし、障がい者支援と地域活性化の両立に挑むヒーロー」

 三重野さんは、大分県内初の「HERO」として選出されました。

 社会福祉法人博愛会が運営する就労支援事業所では、日本最大級の海鮮バーベキューレストラン「キツキテラス」(カキ小屋)を営業しています。

 そこでは、主に知的障がいのある約20人のスタッフがイキイキと働いており、三重野さんは地域から愛されるレストランの店長として活躍されています。

 三重野さんがこの事業所(店舗)で最もこだわるのは、「利用者(店舗スタッフ)のチャレンジ精神を引き出す」というスタイルです。

 例えば、利用者それぞれの能力に応じて、調理、ホールスタッフや食器洗浄などの役割分担をするのが一般的な就労支援のあり方というように考えられますが、三重野さんはあえて「いつもと違う仕事」を利用者(店舗スタッフ)に課すことがあります。

 上手く進まない時も支援員がきちんとサポートすることで、障がいのある方々の「隠れた才能」が開花することを後押しし、できることを徐々に増やし、さらにその先にある「自分もやってみたい」と思えるようになるような工夫を常に考えています。そうなることで、スタッフ同士で切磋琢磨するという結果が生まれくると考えています。

 同法人は、障がいのある方々の雇用の受け皿として、大分県内にリゾートホテルや飲食店など12施設を運営しています。三重野さんは「障がいのある方も挑戦できる職場をつくることで成長できるはず。このスタイルをもっと他の施設でも導入していきたい」と意気込んでいます。

 “チャレンジできる環境”のレストランは、利用者自身が成長する場として県内で評価されており、実際に就労支援事業B型から就労支援事業A型に移り、「雇用」に結びついたケースも増えています。利用者の力を引き出す具体的な工夫についてはイベント本番を乞うご期待!

 

④社会福祉法人伸成会 村上 太志(むらかみ たいし)氏

 保育分野/保育園/副園長/岡山県

 「『子ども主体の保育』を真ん中に地域づくりをすすめるヒーロー 」

 村上さんは、岡山県内初の「HERO」として選出されました。

 社会福祉法人伸成会が運営する「富岡保育園」に勤務し、「子ども主体の保育の実現」をテーマに、業界の常識である「一斉保育」を覆す改革などを進めています。

 例えば、異なる年齢の園児が同じ空間で暮らす「異年齢保育」を2017年に導入。そうすることで、これまで大人主導で活動していた子どもたちが自ら考え、判断し行動するように変化していきました。

 また、同年からクラス制や担任制も廃止し、“オープンフリー環境”の保育を実現。一人ひとりの子どもに対し、様々な保育者が多様な価値観をもって関わることこそが、子どもの人権を守り、管理や評価に偏らない子ども主体のサポートにつながってると考えています。

 村上さんは、こうした取組を積極的に発信するため、地域住民にお便りを手配りしたり、ブログ、動画配信やラジオ出演などの活動に積極的に取り組まれました。改革当初は、保護者や保育園の仲間から疑問視する声もあがりましたが、今では多くの共感を得るようになっていると言います。

 村上さんは、実は余命2カ月の宣告を受けた病を患った過去をもちます。しかし、そのような病魔にも打ち勝ち、さらなる保育改革のため、「保育園を中心とした“まちづくり”」という次のプロジェクトを進行中です。

 

⑤社会福祉法人佑啓会 弓場 洸紀(ゆば ひろき)氏

 児童福祉分野/障害児入所施設/生活支援員/千葉県

 「福祉型障害児入所施設で『家族の当たり前』を提供し子どもの成長につなぐヒーロー」

 弓場さんは、千葉県内初の「HERO」として選出されました。

 社会福祉法人佑啓会が運営する知的障がい者・児が暮らす施設で生活支援員として勤務しながら、同法人の「新卒採用担当」として活躍されています。

 とくに、「障がい者と一緒に働く意味」について、学生の頃から考えてもらうというプロジェクトを実践中。具体的には、「地域共生社会」や「障がい者雇用」といったテーマに添ったグループディスカッションを実施しています。法人説明会やインターンシップにおいて、過去2年で計6回、福祉専攻やそれ以外の学部の学生ら延べ1,000人以上の参加を得ています。

 この実践の目的は、「障がい者が働きやすい世の中にすること」です。「議論を重ねることで、自分たちの施設はもちろん、それ以外の企業に就職した場合においても、知的障がいのある方と一緒に仕事をすることになった時に適切なコミュニケーションができる」と、弓場さんは考えています。

 企業や行政機関においても障がい者雇用が進んでる一方で、実際の仕事内容としては、比較的、生産性の乏しい仕事が多いといった現実もあります。だからこそ、「1人でも多くの学生が社会に出る前の段階から、障がい者を取り巻く現状を知ることで、課題に対する解決方法などを一緒に考えてもらうことが重要である。」「それを進めることこそが、本当の意味で“障がい者雇用の推進”につながると考えている」と弓場さんは語っています。

 このような思いを胸に、イベント本番で熱い思いをプレゼンします!

 

⑥社会福祉法人いわみ福祉会 菅野 宏美(すがの ひろみ)氏

 児童福祉分野/放課後等デイサービス事業所/児童指導員/島根県

 「ホースセラピーを通して障がいのある子どもたちの成長によりそうヒーロー」

 菅野さんは、島根県内初の「HERO」として選出されました。

 社会福祉法人いわみ福祉会が運営する放課後等デイサービス「ワークくわの木かなぎライディングパーク」で児童指導員として勤務しており、馬と触れ合うことで心身を癒す療法「ホースセラピー」を通じて障害のある子どもの発達や成長に向き合っています。

 現在、同施設では16頭の馬を飼育し、年間で延べ約3,000人もの小・中・高生が「ホースセラピー」体験をします。乗馬や馬の世話などを経て、主に発達障がいのある子どもの「やさしく、思いやりのある心を育て、勇気をもち、たくましく生きる力」を身につけるきっかけづくりを行っています。

 文部科学省は、小・中学生の1クラスに3人、児童生徒の8.8%が発達障がいの可能性があることを、2022年12月に発表しました。こうした背景を受け、「ホースセラピーを通じて子どもたちを支えたい。もっと知識と技術を磨いて、まだメジャーではないアニマルセラピーの普及にも貢献していきたい」と、菅野さんは高い志をもっています。

 幼少期から動物好きだったご本人が「ホースセラピー」と出会ったのは、東京農業大学で動物介在療法を学んだ時です。当時抱いた感動を忘れず、出身地の神奈川県から島根県に移住し挑戦をしています!その具体的な挑戦の内容はイベント本番で!

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